CBDは肝臓を傷める?FDAが安全性を重視する理由
CBDが必ず肝障害を起こすわけではありませんが、肝酵素の上昇や薬物性肝障害の可能性はFDAが重視する問題です。健康成人に250~550 mg/日を28日間投与したランダム化試験でも、一部で肝酵素の異常が見られました。
この記事の目次14項目
まず結論
CBDは必ず肝臓を傷めるとも、天然だから傷めないとも言えません。処方CBDの臨床資料で肝酵素上昇が認められ、FDAの近年の試験でも一部の健康成人に明らかなALT上昇が見られました。量、期間、他の薬、肝臓の状態を考慮する必要があります。
FDAがCBDの肝臓への安全性を重視する理由
CBDは肝臓で代謝され、処方CBDの臨床研究では肝酵素の上昇や肝障害の可能性が認められています。FDAは、自覚する前に肝臓へのリスクが生じ、血液検査でALTやASTの異常が先に見つかる場合があると注意を促しています。
飲んでも不調を感じないことは、肝臓にまったく変化がないことと同じではありません。薬物性肝障害の初期には明らかな症状がない場合があります。
初期の根拠は主に処方CBDから得られた?
はい。Epidiolexは、特定の重いてんかん疾患に使うFDA承認の精製CBD処方薬です。臨床用量は一般消費者向け製品の多くより高く、その用量での肝酵素上昇リスクは、安全性の監視事項として明記されています。
このため、処方薬並みの高用量だけが問題だと考える人もいます。しかし、そうした推測を裏づける低用量の人での試験は十分でなく、FDAは消費者の実際の使用量に近い条件のリスクを研究してきました。
新しいランダム化比較試験で分かったこと
FDA医薬品評価研究センターは、健康な成人が毎日CBDを使用した際の肝臓への安全性を調べる、ランダム化・二重盲検・プラセボ対照試験を公表しました。経口液を1回2.5 mg/kg、1日2回(合計250~550 mg/日)、28日間投与する研究で、完了者は188人、CBD群141人、プラセボ群47人でした。
CBD群では8人に、肝酵素ALTまたはASTが正常上限の3倍を超えるという評価基準に該当する上昇が見られ、FDAは研究の解析値として約5.6%と報告しました。プラセボ群には同じ基準の上昇はありませんでした。一部は潜在的な薬物性肝障害のための試験中止基準にも達しました。肝酵素の変化は通常、数週間以内に現れました。
すべての市販CBDが肝障害を起こす証明ではありませんが、処方薬の超高用量でしか起こらないと説明することもできないと分かります。これは特定の用量と期間での結果であり、より少ない量や別の製品のリスク率を直接示すものではありません。
肝酵素の上昇は肝不全と同じ?
同じではありません。ALTやASTの上昇は肝細胞の損傷や負担を示す指標の一つですが、異常の程度、期間、臨床的な意味は他の検査と併せて判断します。薬による肝酵素の変化は中止後に戻る場合も多く、毎回重い肝障害に進むわけではありません。
一方、肝酵素だけの問題だからと無視することもできません。安全性の監視は、重い結果が起こる前にリスクを捉えるためにあります。
リスクを高め得る要因
量は重要な要因の一つです。処方CBDの資料では肝酵素上昇に用量との関係が見られます。肝臓に影響する他の薬の併用もリスクを高め得ます。肝疾患、長期間の多量飲酒、複数の薬の使用がある人には、さらに考慮すべき要因があります。
包装だけで具体的なリスクは判断できません。1滴10 mgと表示されたオイルでも、何度も使えば合計量は想像より多くなり得ます。CBD食品、グミ、オイルを複数使うことも総曝露量を増やします。
市販CBDとEpidiolexを同一視できない理由
Epidiolexには定まった濃度、製造品質、用量、医学的な監視があります。一般消費者向けCBD製品では、実際の含量、汚染物質、残留THC、添加成分などに違いがあり得ます。FDAも、承認された処方CBD薬以外は同じ医薬品の安全性・有効性審査を受けていないと強調しています。
処方薬のリスクの割合を、すべての市販品にそのまま適用できません。一方、市販品は薬ではないからリスクが低いとも想定できません。
注意したい症状は?
肝臓の問題は初期には無症状の場合があります。強い疲労、食欲低下、持続する吐き気、右上腹部の不快感、濃い尿、白っぽい便、皮膚や白目が黄色くなるなどがあれば、速やかに医学的評価を受けてください。これらはCBDに特有ではなく、他の肝臓や胆道の疾患でも起こり得ます。
長期または高めの用量で使う人の肝機能検査の必要性は、医療専門職が用量、薬の組み合わせ、個人のリスクから判断します。全員共通の検査間隔を自己判断で設定するものではありません。
低用量なら完全に安全?
現在の根拠は、低用量ならリスクゼロという断言を支持せず、全消費者に共通の安全な上限を示すにも不十分です。FDAは、毎日どの程度、どのくらい続けると既知のリスクが生じるか、まだ分からない点があるとしています。
新しい試験は消費者の使用量の範囲に関する知識を増やしましたが、すべての製品、使用期間、集団に答えるものではありません。子ども、妊婦、高齢者、肝疾患がある人、多剤併用者に、健康な成人の研究を単純に当てはめることはできません。
薬の相互作用と肝臓のリスクが併せて論じられる理由
CBDも多くの薬も肝臓で代謝されるためです。CBDが他の薬の濃度を変え、他の薬がCBD曝露を変える場合があり、薬自体が肝臓に影響することもあります。要因が重なると、CBD単独より判断が複雑になります。
処方薬を服用しながら長期にCBDを使う人は、サプリメントだから伝えなくてよいとは考えず、使用する薬の一覧にCBDも含めることが適切です。
CBDは肝臓を傷めるのか、どう理解する?
人の研究で観察できる肝臓へのリスクはありますが、その大きさは全員同じではありません。量、期間、薬の組み合わせ、製品の実際の含量、個人の肝臓の状態が結果を変えます。
天然だから安全とも、一度使えば肝臓を傷めるとも言うべきではありません。リスクが実際にあり、初期症状がない場合もあり、服薬や肝臓の問題があれば積極的に評価する価値があると理解することが重要です。
主な情報源
法律、医学的根拠、製品情報は更新されます。主管機関、公衆衛生機関、原資料を確認の出発点にしてください。